nCounter®遺伝子発現解析 受託サービス
概要・特徴
・NanoString Technologies社が開発したnCounter®を用いて最大800種の遺伝子発現を解析します。
・核酸を1カウント=1分子の個数単位でカウントするため、再現性の高いデータが得られます。
・逆転写、PCR増幅など各種の酵素反応を使用しないため、FFPE組織からでも遺伝子発現解析が可能です。
・特にがんや免疫の分野にフォーカスしたパネルがラインナップされ、研究目的に沿った遺伝子発現解析が可能です。
特徴① 正確性で高い再現性
特徴② FFPEから調製したサンプルでも測定可能
nCounter Analysis Systemの検出原理はハイブリダイゼーションベースですので、基本的に逆転写反応、酵素反応、PCR増幅やライブラリー調製を必要としません。また従来法では解析が困難とされているFFPE組織切片由来のサンプルからでも、非常に再現性の高いデータが得られます。
特徴③ がんに特化したパネルのラインナップ
nCounterでは目的に合わせた遺伝子がセットになったパネルを選択し測定します。パネルはがん・免疫・神経などの研究テーマに特化しており、重要なパスウェイやご要望の多い分野の遺伝子セットが収載されております。
例えば、がんドライバー遺伝子とパスウェイ関連遺伝子を網羅したPanCancer Pathwayパネル、がん関連遺伝子と免疫関連遺伝子を同時に解析するPanCancer Immuneパネル、がんのProgressionに係る遺伝子の理解を深めるためのPanCancer Progressionパネルなど、がんに特化したパネルが複数あります。
さらにパネル掲載遺伝子にはアノテーション情報が付加されており、測定データから詳細な解析が可能となっております。
原理
蛍光分子4色×6個で構成されるバーコードを持ったそれぞれのプローブは、標的分子1分子に対応しています。プローブは標的の核酸に直接ハイブリダイズして、プローブの持つカラーコードの配列パターンと、その数を読み取ることで標的核酸の発現量を数値化します。
遺伝子発現解析用パネルの紹介
各パネルの搭載遺伝子の詳細はNanoString Technologies社ホームページをご参照ください。
カスタムパネルの作成・測定の場合はご相談ください。
測定機器
nCounter FLEX system (NanoString Technologies)
測定は株式会社LSIメディエンスのnCounter Analysis Systemにて実施します。
結果報告例
nSolver Analysis Softwareを用いてデータQC、ノーマライゼーションを行い、パネルに搭載されている各遺伝子の定量値データをお示しします。
お客様のご要望に合わせてクラスタリング解析、ヒートマップ図の作成、有意に発現が変動した遺伝子群から生物学的機能の推定など実施致します。
測定サンプル
細胞、組織、FFPE切片などから抽出したRNAをご提出いただきます。
RNAの品質の推奨条件などは以下になります。
以下の条件に満たない場合はご連絡下さい。
またRNA抽出からもお受けしておりますので、お気軽にお尋ねください。
Total RNA 量 | 300 ng以上(FFPE由来のtotal RNAの場合は600 ng以上) |
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Total RNA 濃度 | 50 ng/μL以上 |
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クオリティー | 吸光度測定機器よる260/280 比 1.9 以上、 260/230 比 1.8 以上 FFPEの場合、 300 nt以上の断片が 50 %以上をしめるサンプルを推奨 |
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価格
パネルの種類やサンプル数によって変わりますので、お問い合わせください。
納期
検体受領後、約6週間
納品物
報告書
ノーマライズ後カウント値データ、解析画像データを入れたCD-R