宮城県立がんセンター研究所:盛田麻美 先生のiMPAQTを使った研究論文がCancer Cell 誌に掲載されました

宮城県立がんセンター研究所の盛田先生、田沼先生らは、解糖系酵素ピルビン酸キナーゼ1(PKM1)が小細胞肺がんを典型とする肺神経内分泌腫瘍の増殖に必須である事を明らかにしました。

Morita M, et al., PKM1 Confers Metabolic Advantages and Promotes Cell-Autonomous Tumor Cell Growth., Cancer Cell. 2018 Mar 12;33(3):355-367. 

 

従来まではPKM2の選択的な発現がWarburg効果の成立には必須とされており、ほとんどのがん細胞はPKM1ではなくPKM2を圧倒的に高く発現するものでした。ところが本論文では、マウスにおける発がん実験や移植モデルにおける解析において、PKM2よりもPKM1の方が癌の増殖を促進することを示しており、これまでの癌代謝研究の定説に反証を唱えています。

本論文では、

① PKM1・PKM2を選択的に発現するマウスモデルを構築し、vivoでの癌増殖現象確認

② メタボロミクス・トレーサー実験により各モデルの代謝メカニズム解明

③ 癌細胞移植モデルでの、遺伝子(mRNA)発現とタンパク質発現(ターゲットプロテオミクス:iMPAQT法)解析による検証

を行っており、各種オミクス解析を駆使した研究事例となっています。