国立病院機構 福岡病院:豊川 剛二 先生のiMPAQT法を使った研究がESMO Congress 2021で発表されました

国立病院機構 福岡病院の豊川先生らは、小細胞肺癌と非小細胞肺癌に対してiMPAQT法による代謝酵素の絶対定量を行い、小細胞肺癌で特に変化する代謝経路を同定しました。

G. Toyokawa, et.al., Comprehensive analysis of the metabolic enzymes in patients with small cell lung cancer using a large-scale targeted proteomics assay:ESMO Congress 2021

小細胞肺癌は非小細胞肺癌と比べて悪性度が高く、現在も治療研究が活発に行われています。本研究では小細胞肺癌と非小細胞肺がんの凍結組織をiMPAQT法で解析し、プリン代謝経路が小細胞肺癌で特異的に変化することを明らかにしました。さらに、より大きな腫瘍や予後不良を有する患者において特に発現量の高い酵素を特定しました。

タンパク質を網羅的に解析することで、腫瘍形成および悪化に寄与する可能性のある酵素を見出した研究事例です。