エストロン・エストラジオール

測定対象物質

エストロン(E1)、エストラジオール(E2)

概 要

エストロンおよびエストラジオールは、女性ホルモンであるエストロゲンの一種であり、特にエストラジオールはエストロゲンの中でも生理活性が高いことが知られています。また閉経後は、卵巣で産生されるエストラジオールはほとんど分泌されなくなり、副腎や脂肪組織で産生されるエストロンが主要なエストロゲンとなります。

エストロゲンは、月経周期を調節し、乳房、卵巣および子宮内膜などの組織の発達・維持、脂質・糖代謝、がんや神経変性疾患などに関与していることが報告されています。

原 理

エストロンおよびエストラジオールは、ダンシルクロリドで誘導体化後、トリプルQ型質量分析装置を用いたMRM (Multiple Reaction Monitoring)による定量分析を行っています。

Q1で目的のプレカーサイオンを選択し、続くコリジョンセルで不活性化ガスと衝突させ断片化します。さらにQ3でプロダクトイオンを選択することにより、高選択性・高感度の定量分析が可能になります。このように、LC分離、分子量分離、部分構造分離の3つのフィルターにより、高い特異度(目的の分子だけを正確に測定する)で分析します。

測定機器・施設

測定機器:トリプルQ型質量分析装置 Xevo TQ-XS(Waters製)

実施施設:株式会社LSIメディエンスにて実施します。

バリデーション結果

定量範囲

・エストロン:5.00~500 pg/mL

・エストラジオール:5.00~500 pg/mL

測定サンプル

・血清、血漿

※ヒト・動物ともに可能です。

※最低検体数は30検体です。

※そのほかのサンプルについてはお問い合わせください。

サンプル調製

採血管(血漿):EDTA-Na, K およびヘパリン血漿(それ以外はお問い合わせください)

処 理   :採血後すみやかに攪拌し、2000~3000 rpm,4℃,10~20 min遠心します。

    上清をマイクロチューブ(エッペンチューブ)に移し、速やかにドライアイス、または-80℃フリーザーにて凍結します。

       マイクロチューブには略号、または番号を記入ください。

必要量: 600 µL以上

保 存   : -80℃

納 期

検体受領より1カ月

納品物

電子データ(Excel)を提出いたします。

定量値のみの報告となります。

別途報告書が必要な場合は、お問い合わせください。

リーフレット

エストロン・エストラジオール(493.39 KB)